WAONCD-010
(2004年10月10日発売) Open Price

録音日:2004年5月18日〜21日
場所:アートコートギャラリー(大阪)

Producer, Engineer, Edit:小伏和宏
Assistant:綾部曜子



《48kHz, 24bit recording》
Microphone:MBHO MBP604+KA1000
Method:One point stereo A-B
Pre-amp:Grace Design model 201
ADC:dcs900B
Recorder:TASCAM DA-45HR
Clock:Rosendahl nanosyncs

《48kHz, 24bit editing》
DAW:Waon DAW mk II b
DDC:Digital Audio Denmark ADDA2402
Monitor : PMC TB1SM



Cover design, Art work:才村昌子
http://www.saimura-masako.com/

■profile
摩寿意英子 Eiko Masui ハープ
7才よりピアノを始める。東京芸術大学日本画科卒業後ハープに転向。同大学音楽学部ハープ科大学院在籍中にイタリア政府給費留学生として渡伊。ローマの国立サンタ・チェチーリア音楽院を最優秀の成績で卒業。帰国後芸大大学院修了。1976年日比谷公会堂において日本フィルハーモニーと、タイユフェールのハープコンチェルトを本邦初演以来、国内及びヨーロッパで、ソロや室内楽の分野で演奏活動。サントリー音楽財団主催コンサートで邦人作曲家の作品を数多く演奏。フルートのマクサンス・ラリューやソプラノのシャルロット・ド・ロスチャイルドなど海外の一流演奏家とも共演。シングルアクションハープや天平時代の復元楽器、箜篌(くご)による演奏も手がけている。CD「恋の鶯」「月の光に魅せられて」がある。現在、神戸女学院大学講師。日本ハープ協会常任理事。

太田里子 Satoko Ota フルート
大阪市出身。相愛大学音楽学部器楽学科卒業。同大学研究科修了。昭和音楽大学大学院修士課程音楽研究科修了。第6回全日本ソリストコンテストで管楽器部門優秀賞受賞。オーストリア・ヴィクトリンク・ムジークフォーラム、京都フランス音楽アカデミーに参加。サントリーホール主催、レインボウ21デビューコンサートにJ.L.テュルーシステムパーフェクトフルート(1840年頃製作)で出演。2002年ブルージェ国際古楽コンクール、セミファイナリスト。これまでに、フルートを西岡多美納、伊藤公一、西田直孝、有田正広の各氏に、フラウト・トラヴェルソ及びその他の時代楽器を有田正広氏に師事。現在は色々な時代のフルートを使ってソロや室内楽のほか、バッハ・コレギウム・ジャパン、オーケストラ・シンポシオンなど、オリジナル楽器によるオーケストラにも参加している。


■録音のこだわり
この録音に使ったハープは、まさにクルムフォルツやモーツァルトが生きていた時代に作られた楽器で、レプリカではなくオリジナルです。ひょっとするとこの曲の演奏に当時使われたかもしれない楽器です。レコ芸にレプリカと書かれていているのはまさかオリジナルがあるとは思わなかったのかもしれません。貴重な楽器です。泉本幸一さんが修復されました。現代のグランドハープの様に1本の絃の音を半音ずつ全音分移動できるダブルアクションでなく(ダブルアクションはクルムフォルツの考案)、半音上げる機能だけのシングルアクションです。奏法的にはかなり忙しいことになります。ただ、絃の張力はずっと弱いので細かいニュアンスは出しやすいのです。ハープソロのソナタ第6番ではそれが良くわかっていただけるでしょう。(グランド)ハープの録音というと、ものすごい低音と鋭い爪弾きの音、強力な胴鳴りが捉えられたものが多いようです。でも実際にはよほどかじりつきで聞かない限り、そんな音には聞こえないはずなんです。これはいつも楽器を抱えていて、ひょっとすると骨伝道もあるかもしれない状態でハープの音を聞いているハープ奏者からの要求によってそういう録音になっているのではないかと思います。この録音では、本来楽器の持っている音とその周りの空間の音を特に誇張することなく捉えるようにしました。爪弾きの音はそれほど強くありませんが、メロディーもアーティキュレーションもきちんと聞き取れる様に配慮しました。低音は少し弱いと思われるかもしれませんが、それなりの再生装置で再生していただければ、ちゃんとローエンドまで捉えてあるのがわかっていただけると思います。お手軽な再生装置でもそれなりに聞こえるようにするべきだという議論もあるのは承知していますが、敢て小細工はしていません。また、そこそこの装置で再生していただいてもオーディオフリークには物足りなく聞こえるかもしれません。しかし「音」としてではなく「音楽」として最も肌触りの良い仕上げにしたつもりです。
この作品の6つのソナタのうち5つのソナタでオブリガートフルートが使われているのですが、明らかにオブリガートでなく主旋律を担っている場面がしばしば出てきます。ハープソナタだからと常にハープが主役に聞こえるようなバランスにはしていません。ハープとフルートの役割が交代するところを充分楽しんでいただけるようなバランスにしています。
まずは聴いてのお楽しみ!

ついでに... ランバル夫人のスペルはオリジナルの楽譜の表紙にはLAMBALEとLが一つで書かれていますが、LAMBALLEとL二つが正しいのです。ファーストプレスのジャケットは楽譜にならってLを一つにしていましたが、セカンドプレス分からは輸出のことも考慮してL二つに変更しました。